深く深く潜っていた。
と言うより、落ちていた。
泳ぐことを止めた。
手足をバタつかせることも止めた。
そしたら、ただただ海の底に向かって落ちた。
沈んでいく中、上を見上げると、波に乱反射しながら空が見えた。
太陽は白く輝いている。
さらに沈んだ。
波と波がぶつかり合う。
その気泡の中に、様々な色を見た。
そして、さらにさらに沈んだ。
あたりは少しずつ暗くなってくるが、見上げるとまだ波がぶつかり合うのが見える。
気泡の中の様々な色は消え、白く光っていることが微かに判る。
意識が薄れる中、海に沈む90日前を思い出していた。